「バイノーラル録音をASMR動画でチェック！」
ASMR動画を楽しんでいると、必ず耳にするのがバイノーラルサウンドです。
普段から様々なASMRトリガーをイヤホンやヘッドホンで視聴している人は、あきらかに通常の音声とは違う、臨場感のある音に魅了された経験があるかと思いますが、バイノーラル録音は、ASMRの効果を引き出すためには欠かせない要素なのです。
制作者である、ASMRtist達の録音機材に対する意識も高く、ASMR動画の主力となるYouTubeサイトで「asmr binaural」と検索をすれば、100万件以上ものトリガーがヒットするほどです。
また、binauralと検索するだけでもASMR動画が上位を占めていることから、その定着ぶりをうかがえる録音方法です。
バイノーラル録音とは
まず初めに「バイノーラル録音ってなんなの？」という人のために、バイノーラルについて詳しく説明したいと思います。
バイノーラル録音とはステレオ録音の一種で、録音時と同じ音源の位置と音波を記憶して録音する方法です。
バイノーラル録音された音源は、ステレオヘッドホンやイヤホンで聞くと、人間が実際に左右の耳で聞き取れる音響を再現できるだけでなく、録音時と同じ場所にいるような、360度の立体音響を体感できる特徴があります。
普段私たちがよく耳にするステレオ音声は、ステレオフォニックとも言われ、左右2つのマイクロホンで録音された音がスピーカーやヘッドホン、イヤホンを通して左右から音が再生されるものです。
商業音楽を例にすると、レコーディング技術が駆使され、歌手や楽器パート別に2つ以上のマイクロホンを使用してマルチマイク録音で収録し、マルチトラックレコーダーで録音されたものをミキシング（音をまとめて作り上げる）して、パートごとの音の広がりと音像がバランスよく編集されています。
商業音楽のステレオ録音とASMR動画のバイノーラル録音の大きな違いは、レコーディングされた音をミキシングして作り上げたステレオ音声と、バイノーラル録音の特徴であるその場の音源の臨場感をダイレクトに再現している点にあります。
なぜASMRはバイノーラル録音がいいのか
ASMRにおける音声の重要性は、音声を加工編集して音のクオリティを高めるというより、その場で聴いているような臨場感を体験することにあります。
そういった意味からバイノーラル録音は、様々なシチュエーションと素材を扱うASMR動画では最も最適な録音方法ともいえ、視聴者が心地よいと感じる音の体験を、より明確なものにしているのです。
再現性の高いASMR動画
バイノーラル録音を知るには実際にその音を体感することが一番！
さっそく360度、立体音響の凄さを感じてみましょう。
ここではわかりやすくそれぞれ異なったトリガーのASMR動画をピックアップして紹介します。
視聴の際は、ヘッドホンもしくはイヤホンでお楽しみください。
ダミーヘッドを使用したバイノーラル録音
username：「Asmrsurge」（youtubeより）
Asmrsurgeさんの動画は、人間の頭部を模擬したダミーヘッドと呼ばれる模型を使ってバイノーラル録音されており、映像からもバイノーラルサウンドをわかりやすく体感することができます。
シェービングクリームをかき混ぜる音、蓋の開閉音とタッピング音などが左右の耳を行き来するたびにその場で聞いているような臨場感が伝わってきます。
動画後半での棒で耳の中を擦るシーンでは、リアルすぎるほどゾクゾクした感覚になると思います。
雨音と自然音が繊細に聞こえる立体音響
username：「Deep Ocean of Sounds」（youtubeより）
Deep Ocean of Soundsさんの動画からは雨音のトリガーです。
傘が無数の雨を弾く音が左右の耳から正確に聞き取ることができます。
濡れた足音や歩みを進めると変化する鳥のさえずりが音声の奥行を感じさせます。
シンプルに伝わるバイノーラル・トリガーサウンド
username：「AccidentallyGraceful ASMR」（youtubeより）
最後はAccidentallyGraceful ASMRさんからの動画です。
ここでは、囁き声、ソフトタッピング、手を擦る音、ソフトで乾いた咀嚼音など、ASMR動画のトリガーの基本が凝縮されています。
トリガーを探すきっかけやサンプルとなるような音がスマートに散りばめられていて、バイノーラル録音の魅力を感じるには最適な動画です。
まとめ
録音に使われるバイノーラルマイクには、ダミーヘッドに埋め込むものや、イヤホン型、有名な3Dioバイノーラルマイク、そして、レコーディングする為に必要なICレコーダーなど、様々な機材が使われています。
もし、この記事を見て頂いている皆さんの中で、ASMR動画を投稿してみたいと考えている方は、こちらの記事を参考にしてください。
