出典:whisperlodge
「没入型演劇×ASMRのセッション」
ある日のニューヨーク・ブルックリンのアパートの一角。
白い服を着たキャストが、ブラシでゲストの肌を撫で、耳元で静かに囁きます。
そこは身体と心をリラックスさせるために訪れた人々に、視覚的、聴覚的、触覚的なトリートメントを行うASMR SPA。
ASMRに親しみがない(あったとしても)人達からすれば、一見奇妙にもとれるこの新感覚のパフォーマンスを行うWhisperlodge(ウィスパー・ロッジ)では、
トリガーによる自律反応に加え、リアルな実体験から新しい形のASMR体験を提供しています。
没入型のASMRライブパフォーマンス
自律神経に働きかける刺激としてASMR動画上に展開されている、音や映像の意味とはなにか。
それは予定調和のような優しいタッピング、布が擦れる音、囁く声などがトリガーとなり、視聴者に心地よい感覚をもたらすことです。
没入型演劇とASMRに関心を抱いたWhisperlodgeは、親密な1対1の環境を提供し、ASMRtistの演技を具体的かつ、物理的なパフォーマンスに変換するという考えに基づいています。
-ASMRが現実化する感覚-
これはエンターテイメントなのか、それとも治療?未体験のパフォーマンスが人々の好奇心を刺激します。
キャスト達は、ASMRtistでもなければ、オンラインでASMR動画を提供することもありません。
ここでは親密さや触れ合い、人間関係が大切にされています。キャストに求められるものは、穏やかで感情に敏感な人柄です。
(BuzzFeedスタッフの体験取材風景)
没入型ASMR体験を提供
セッションは90分で価格は70ドル。
このパフォ-マンスは、劇作家のAndrew Hoepfnerさんによって創作されました。彼は没入型の演劇、Houseworldのクリエイターでもあります。
Houseworldの中心人物Hoepfnerさん(出典:Houseworld)
Whisperlodgeは、演劇的要素を強化しASMR対する興味を形にした、言わば「感覚のための没入型ASMR SPA」というわけです。
もう一人の共同創作者、Melinda LauwさんはASMR経験者です。
パフォーマンス・クリエイターのMelinda Lauwさん(出典:Whisperlodge)
Lauwさんは次のように述べています。
「約7年前にASMRという言葉を発見してから、私の人生は変わりました。
同じ感覚を持つ人々が集うコミュニティを知り、それ以来私は積極的にASMRを研究し、ビデオを見て共有し、ASMRについてのアートを作ってきました。」
「Whisperlodgeは、あなたがASMRを直接体験することができる世界で唯一の場所です。」
これからHoepfnerさんはHouseworldに戻り、Whisperlodgeの運営はLauwさんに委ねられていきます。
ASMRと没入型演劇がどのように交わって発展するのか、今後の活動に注目して行きたいと思います。
Whisperlodge:https://whisperlodge.nyc/
Houseworld: http://houseworld.nyc/